振り子といえば、ひもにおもりをつけた物体のことです。
そんな振り子ですが、
おもりの重さが違っても周期(一往復する時間)が変わらないんです。
重い方が速そうな気がするけどなー
じゃあ実際に測ってみよう!
ということで、
実際に振り子を作って、周期を検証していきます。
単振り子とは
単振り子とは、
「細くて長い糸(または棒)の下端におもりを吊るし、上端を支点として振動を繰り返す物体」
のことです。
身近な物でいうと、メトロノームや振り子時計に使われています。
オシャレなインテリアとして飾るのも良いですね。
イチロー選手(日本時代)の打ち方は「振り子打法」と呼ばれているよ
単振り子の周期(1往復する時間)を測ってみた
振り子をつくる
まずは振り子を作っていきます。
振り子は意外と売っていないので、自作していきます。
用意するのは、適当なひもとワッシャーです。
ひもにワッシャーを通して結べば、単振り子の完成です。
簡単に作れるんだね〜
周期の測定条件
ひもは長い方が誤差が小さくなるので、ひもの長さは1mとします。
振幅は小さい方が誤差が少ないので、系と鉛直線のなす角を15°ぐらいにします。
振幅は小さければ周期には影響しないから、ある程度で大丈夫だよ!
おもりの重さの影響を確かめるため、おもりの重さは2種類で実験します。
ワッシャー1個が7gだったので、
軽い方:7g(ワッシャー1個)
重い方:42g(ワッシャー6個)
これらの条件で、振り子が1往復する時間を手元のストップウォッチで測定します。
誤差を小さくするために、10回の平均値をとるんだね!
実験開始。振り子の周期を測っていく。
作った振り子を設置していきます。
支点がブレないように、写真のように養生テープで固定しました。
振り子を吊るした状態で、ひもの長さを調整するのがポイントです。
吊るすとヒモが伸びちゃうから、
伸びた状態で1mに調整したよ
続いて、小さめの振れ幅にして手を離すと・・・
振り子が振れます。
この振り子が1往復するのに掛かる時間を測定しました。
軽い方の測定が終わったら、おもりの重さを重くして、同様に周期を測定していきます。
重さを変えるとヒモが伸びるので、再調整が必要だよ!
おもりの重さと周期の結果(実測値)
今回の測定結果は、写真のような結果となりました。
重い方と軽い方の周期は、ほぼ同じでした。
軽い方の周期:平均1.97秒
重い方の周期:平均1.99秒
差は0.02秒で、誤差の範囲といえるでしょう。
10回の平均値で比較しているけど、
手動で実験しているので、どうしても誤差が出るね
単振り子の周期の理論値と比較
単振り子の周期を求める式
単振り子の周期の式は次の式で表されます。
このように、周期を決める要素として、重さは含まれていません。
つまり、今回の実験で確かめられたように、
おもりの重さをどれだけ重くしたとしても、周期は一定となります。
変数はひもの長さだけだから、
周期はひもの長さだけで決まるよ!
振れ幅については、周期を求める式の導出過程で、
振れ幅が十分小さい場合という近似条件を使っているので、振れ幅を大きくするのはNGです。
ひもの長さが1mの場合は、振り子の周期は2.01秒
今回、ひもの長さは1mで実験しました。
先程の式に当てはめてみると、振り子の周期は2.01秒となります。
実験結果は1.97〜1.99秒だったので、およそ理論値通りであることが確認できました。
暇な時は、振り子で遊んでみてね!
ひもの長さを変えて実験するのも楽しそうだね!
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