あなたは「色」を分離したことはありますか?
学校の授業で、絵の具を混ぜて、別の色を作ったことがある人は多いでしょう。
でも、色を分離したことがある人は少ないと思います。
そこで、今回は水性のカラーペンを使って、色を分離してみます。
水性カラーペンの色を分ける実験(クロマトグラフィー)
さて、今回はいわゆるクロマトグラフィーをいう手法で水性カラーペンの色を分離してみます。
果たして市販の水性カラーペンがどんな色で出来ているのか、
簡単な道具を使って実験してみましょう。
実験道具を調達!
![](https://soiya-rikei.com/wp-content/uploads/2023/08/IMG_4486-edited-scaled.jpg)
まずはチャチャっと道具を調達しましょう。
・水性カラーペン
・コーヒーフィルター(白)
・プラスチックコップ(透明)
・割り箸(割ってないもの)
・知的好奇心
知的好奇心は売ってないので、自力で生み出していきましょう!
ササッと準備していく
① コーヒーフィルターを細長く切ります。
写真を見れば分かるように、キレイに切る必要はありません。
不器用でも問題無し。
ササッと切っちゃいましょう!
![](https://soiya-rikei.com/wp-content/uploads/2023/08/IMG_4492-edited-scaled.jpg)
② 細く切ったフィルターにカラーペンで線を引きます。
端っこから少し余白を作って線を引くとGOOD
反対側には、何色のペンかわかるように点を書いておきましょう。
まずは黒とピンクで試してみます。
これも写真でわかる通り、雑でもよし!
![](https://soiya-rikei.com/wp-content/uploads/2023/08/IMG_4488-edited.jpg)
③ 透明のプラコップに水を適量入れて、割り箸をプラコップに乗せてみましょう。
水の量を調整できるように、計量カップやペットボトルに水を入れておくと便利です。
さて、これで準備完了です。
実験開始。着水させて観察しよう。
では用意したものを、写真の様にセッティングしてみましょう。
コーヒーフィルターを割り箸に挟み、プラコップから吊るします。
![](https://soiya-rikei.com/wp-content/uploads/2023/08/IMG_4489-1-768x1024.jpg)
このとき、フィルターの下端が少しだけ着水するぐらいにします。
着水させると、すぐに紙が水を吸収し始めました。
![](https://soiya-rikei.com/wp-content/uploads/2023/08/IMG_4490-768x1024.jpg)
1〜2分で色が複数に分離しました。
黒には青も含まれているんですね。
![](https://soiya-rikei.com/wp-content/uploads/2023/08/IMG_4491-768x1024.jpg)
しかし、水を吸った紙の重さを割り箸が耐えられず沈没。
見事に失敗です。
![](https://soiya-rikei.com/wp-content/uploads/2023/08/IMG_4493-edited-scaled.jpg)
色々なサイトやレポートを調べてみると、全部上手くいったように見えますが、実際には失敗はつきものです。
少なくとも僕は毎回のように失敗していますし、失敗しても全然OK。
失敗したからこそ分かることもあるので、むしろラッキーと思いましょう。
改善して何度でもやり直せるのです!
![そいや](https://soiya-rikei.com/wp-content/uploads/2023/11/そいやAIアイコン.jpg)
輪ゴムを巻きつけて再チャレンジしました。
![](https://soiya-rikei.com/wp-content/uploads/2023/08/IMG_4495-edited-scaled.jpg)
全10色で同様に実験してみた。
せっかく10色のカラーペンを買ってきたので、全て試してみました。
![](https://soiya-rikei.com/wp-content/uploads/2023/08/IMG_4499-1-edited-scaled.jpg)
![](https://soiya-rikei.com/wp-content/uploads/2023/08/IMG_4497-2-edited-scaled.jpg)
必死に実験していたので、4色分の写真を撮り忘れていました。
それもまた一興です。
考察
結果をドーン!
![](https://soiya-rikei.com/wp-content/uploads/2023/08/IMG_4505-edited-scaled.jpg)
全10色の結果を横に並べてみました。
カラフルでいい眺めですね!
![そい嫁](https://soiya-rikei.com/wp-content/uploads/2023/11/そい嫁AIアイコン.jpg)
不揃いな感じが逆にリアルでいいね
結果からわかること
全10色のカラーペンの色を分離してみたら、黒や青などは色のグラデーションが現れました。
つまり、黒や青のインクは、いくつかの色を混ぜて作っているということを示しています。
一方、黄色やオレンジなどは単色に見えました。
あまり色を混ぜていないことがわかりますね。
![そいや](https://soiya-rikei.com/wp-content/uploads/2023/11/そいやAIアイコン.jpg)
あくまでも今回使ったペンの場合なので、他のメーカーだと違った結果になるよ!
クロマトグラフィーとは?
![](https://soiya-rikei.com/wp-content/uploads/2023/08/クロマト_イメージ.001-edited.jpeg)
今回の実験は、「クロマトグラフィー」と呼ばれる、物質を分離する技術を使いました。
「クロマトグラフィー」は吸着力の違いを使って、成分を分離する方法です。
今回の実験で言うと、コーヒーフィルターと色素の「吸着力の差」を利用しています。
吸着力の弱い色素は、水と一緒にフィルターの上に吸い上げられていき、
逆に吸着力の強い色素は、最初の位置からあまり動きません。
身近なクロマトグラフィーの例
身近なクロマトグラフィーの応用例としては、妊娠検査薬やコロナ検査キットなどが挙げられます。
あくまでも一例ですが、実際には医学や薬学、その他にも様々な分野で大活躍しています。
身の回りのクロマトグラフィーを探すのも楽しいですね。
毛細管現象とは?
フィルターが水を吸い上げたのは「毛細管現象」と呼ばれる現象によるものです。
「毛細管現象」とは、液体中に立てた細い管の液面が、高くなったり低くなったりする現象のことです。
まさに本実験で起きた水の動きが毛細管現象なのです。
![そい嫁](https://soiya-rikei.com/wp-content/uploads/2023/11/そい嫁AIアイコン.jpg)
言葉だと難しいけど、実際にやってみるとイメージが掴めるね
おまけ 水を着色して実験してみた。
実験中にふと疑問に思いました。
「水自体に色を付けたらどうなるんだろう?」
ということで、早速やってみました。
水に絵の具をいれて、真っ赤に染め上げます。
![](https://soiya-rikei.com/wp-content/uploads/2023/08/IMG_4500-edited-scaled.jpg)
純白のフィルターをセット!
![](https://soiya-rikei.com/wp-content/uploads/2023/08/IMG_4501-edited-scaled.jpg)
すぐに水が上がっていきますが、色が薄い・・・?
![](https://soiya-rikei.com/wp-content/uploads/2023/08/IMG_4502-edited-scaled.jpg)
![](https://soiya-rikei.com/wp-content/uploads/2023/08/IMG_4507-edited-scaled.jpg)
水に入れた絵の具が少なすぎるのか、薄すぎて色がほとんど見えませんでした。
というわけで、またも不発。
![そいや](https://soiya-rikei.com/wp-content/uploads/2023/11/そいやAIアイコン.jpg)
失敗という貴重な経験を得たぞ!
まとめ
さて今回の実験では、「クロマトグラフィー」を使って、カラーペンの色の分離に見事成功しました。
ダイソーの10色カラーペンで実験しましたが、他メーカのペンや別の色で試しても面白そうです。
簡単にできるので、ぜひ気軽にやってみてはいかがでしょうか。
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