「重力加速度」という単語は、日常生活ではあまり聞き馴染みがないかもしれません。
しかし、我々は常に重力の影響を受けながら生活しています。
重力はトモダチ・・・!
高校物理では、当たり前のように重力加速度=9.8[m/s2]が与えられますが、
重力加速度って本当に9.8[m/s2]なのでしょうか?
私の周りだけ重力加速度が大きい説もある
ということで、振り子を使って、重力加速度を測定してみます。
重力加速度とは
重力加速度とは、重力により生じる加速度のことです。
物理学では、よく「g」という文字で表されます。
標準の重力加速度は、9.80665[m/s2]と決められていますが、
実際には、地軸からの距離が変わるため、場所によって少しだけ異なります。
月の重力は地球の1/6って聞いたことあるよ!
よく知ってるね。
月の重力加速度は1.62[m/s2]だよ!
単振り子で重力加速度を求める実験
重力加速度を求める方法はいくつもありますが、
今回は、以前作成した単振り子を使用して、重力加速度を求めていきます。
重力加速度を表す式
単振り子の周期の式は次の式で表されます。
T=2π√(L/g)
この式を、整理すると、重力加速度を表す式が完成します。
実験のポイント
今回の実験では、
単振り子の「ひもの長さ L」と「周期 T」の関係を実測していきます。
ひもの長さを3パターンで変化させ、それぞれの周期を10回測定して平均値を使います。
前回は振り子1往復の周期を測定しましたが、
今回は誤差を抑えるために、2往復の周期(2T)を測定していきます。
実験開始。振り子の周期を測っていく
ひもとワッシャーで作った手作り単振り子で実験をしていきます。
まずはひもの長さ0.5mの単振り子。
振幅は小さめにして、2往復分の周期を測定していきます。
10回測って、平均値を使うよ!
ひもの長さを変えて実験
続いて、ひもの長さを1.0mと1.5mでも同様に実験を行います。
まずは1.0m。
続いて、ひもの長さ1.5m。
長すぎて、隣の部屋が映りこんでしまいました。
無事に実験完了!
【結果】ひもの長さと周期から重力加速度を算出
測定した単振り子の周期から、重力加速度を算出していきます。
今回の実験結果だと、重力加速度は9.93[m/s2] となりました!
標準重力加速度は9.80665[m/s2]なので、1.3%の誤差となりました。
(これで私の周りの重力加速度が大きいことが証明された)
手軽にできる実験にしては、まずまずの精度だね!
私たちが常に影響を受けている重力ですが、
このように簡単な実験で重力加速度が求められるので、ぜひ試してみて下さいね!
コメント